Color Management System– 完成形、データ、アルバムに確かな裏付けを。 –

色彩情報あふれるRAWデータ RAWデータは非常に優れた写真データです。ただし、適切な知識とスキルがなければやっかいなものになります。 一方、馴染みあるJPGデータは、非常に取り扱いやすいデータです。しかし、JPGデータは完成品。ハイキーなにしたりローキーにしたりなどはなんとか出来ますが、それ以上は難しいのです。
目次

デジタルデータの昇華

元画像
5度、jpg変換した画像
50回、jpg変換した画像

色彩情報あふれるRAWデータ

Shootingでも触れましたが、RAWデータとは非常に優れた写真データです。ただし、適切に扱う知識とスキルがなければ、一転やっかいなものになります。 この点、JPGデータは皆さんにも馴染みがあり、ハンドリングも非常に良いデータです。しかし、JPGデータは完成品。フィルム時代の感覚で言えば「写真」そのものです。 「写真」が思った色にプリントされていなかったら、「ネガ」から焼き直すことで大幅に改善されます。しかし、「写真」そのものからではどうにもなりません。無理してカラーコピーやスキャンなどを試してみますか?結果は想像するまでもないでしょう。

JPGデータはアンタッチャブル

左の画像をご覧下さい。一番目の画像は最高の状態に保存したJPGデータです。真ん中の画像はほんの僅か(1/16,770,000)色味を変え、都度元に戻し5回上書き保存したデータです。さらに一番下の画像は同じ条件を50回繰り返し、上書きしたデータです。ここで一番注目すべきは、ほんの些細な変更でも上書きすると、ここまでJPGデータは劣化してしまうことです。
 これはjpgデータが画像修正には向かないと言う事を如実に表しています。ただし誤解の無い様に強調するなら、jpgデータの画質が悪いというわけではありません。jpgデータは最終的な完成データであるべきで、そのデータを元に明暗や色彩を調整するには不向きという事を理解する必要があります。季節、時刻、天候などで刻々と変化する光の条件と直面するウェディングの撮影では、jpg撮影はあまりに危険すぎます。だから私たちイースターエッグは、可塑性があり、圧倒的に色情報の豊富なRAWモードで撮影し、一枚一枚現像処理をするのです。

デジタルデータの特性

自然界の光のグラデーション
1bit記録

デジタルカメラが捉える光

デジタルカメラは、色を「三色の光」に分解してそれぞれの光の強弱を記録します。 しかし三色で説明すると少しややこしくなるので、今回は三色を均等にミックスした状態、つまり無彩色ベースで説明します。

 一口に無彩色と言っても、全く光のない「純黒」から、完全に光に包まれた「純白」まで幅広いものがあります。

無限のグレーをどう捉えるか

 とは言え、現実には「純黒」「純白」な状況は存在しないも同然です。人の目にはどちらも何も見えないからです。
 ですが「純黒」の状態にほんの僅かでも光を与えると、限りなく純黒に近いグレーとなります。さらに少しずつ光を加えると、最終的に「純白」に変化する連続したグラデーションが出来上がります。自然界は上のような綺麗な光のグラデーションで成り立っているのです。

  しかし、YES or NO(0か1)で物事を捉えるデジタル記録では、原則として無限の概念がありません。 デジタルカメラは相手が光であってもYES or NOの2つの選択肢、つまり2の倍数で分解・記録してゆきます。自然界に存在する光のググラデーションをデジタル記録するとき、白か黒(YES,NO)の二つしか選択肢がないとしたら、記録されるデータは1bit記録の図のようになります。

1bit画像

もう少し解りやすく、実際の写真にしてみましょう。左の一番上の”絵”をご覧ください。このように、YES or NO の2種類しか無い状態のデータを1bitデータといいます。さすがにこれを写真という人はいないでしょう。と言うわけで、デジタル写真は光の強弱を更に2つに細分し4階調(2bit)に、更にそれを2つに細分して8階調(3bit)へ、更に高次のbit数で記録するという方向で進化してきました。

3Bit画像

上から2枚目が3bit画像です。少し何を撮っているのか解ってきました。しかし、まだ写真と呼ぶにはほど遠い状態です。特に背景はそれが写真であるとは到底思えません。記録するビット数を更に上げてみましょう。bit数を上げると、画質が良くなることはこのように明らかなのですが、同時に1bit上げるごとにデータ量が倍増すると言う点も見逃せません。たとえば1bit画像が1メガバイトだったとしたら、3bitでは4メガバイトになるのです。これは、記録するメモリーカードの容量を圧迫し、処理するコンピューターに高性能を求める事を意味します。

8bit画像

現在、皆さんが一般に扱うjpgデータは8bit画像です。階調数(グラデーション)は256段となります。このくらいが人の目で階調差を判別できるかできないかギリギリの範囲と言われています。実際、デジタル写真を取り巻く現在の環境(コンピュータ性能、プリンタやモニターの映像出力が8bitであることなど)を考えれば8bitが落としどころでしょう。 が、しかし落としどころというのは最終的・妥協的な解決方であって、途中で、しかも撮影時になされるべきではないと考えます。

それはなぜでしょう? この写真のように露出的に及第点の画像であれば、8bitでまず問題ありません。しかし、実際の現場では、必ずしもベストな、あるいは譲ってベターな露出で撮影できるとは限りません。暗めに写ってしまったり、明るすぎて写ってしまったり、または、黄色みが強すぎたり、青みが強すぎたり・・・。そのいずれの場合も撮影後、コンピュータで画像修正する必要があるのです。この「修正」という言葉が実に厄介で、多くの皆さんは「修正=よくすること」 と思われがちですが、実は全く逆だということを是非覚えておいて頂きたいと思います。

コンピューター上で、ある写真データを明るくしたり暗くしたりするだけで、人間の目に解らないとされる256段無ければならない階調(8bit)は、あっけなく128階調(7bit)に、64階調(6bit)にと言うように損なわれてゆきます。(bit落ちといいます) 見かけ上、ある特定の部分は明るくしたり暗くしたりは出来ても全体として画像は確実に劣化してしまうのです。
そこでイースターエッグはRAW撮影(14bit or 12bit撮影)を行っているのです。14bit撮影では、撮影時に16384階調もの膨大な情報を取り込むのです。そして、画像処理の際には更にこれを16bit(65536階調)に変換して行います。この画像修正に強いデータは圧倒的に高品質なデジタル写真を約束します。 もちろん画像修正を行えば16bitデータであってもbit落ちは発生します。しかし、もともとが65536階調なので、2ビット落ちても約16000階調。人間の目の限界、256階調を優に超えるグラデーションを保てるというわけです。

このようにjpgとは比較にならない頑強なRAWデータで撮影し、一枚一枚を丁寧に完成の絵へと昇華させて行く私どもの姿勢は、フィルムから手焼き写真を焼いているのと全く同じスタンスなのです。

 今回は解りやすくモノクロ画像でお話しをしましたが、実際のカラー映像では、明暗だけでなくRGB(赤、緑、青)の色情報も含まれてきます。それぞれに、階調がありますから、8bit画像(通常のjpg)では、256×256×256で約1677万色が表現可能です。この数字はデジタルカメラのカタログにも良く出てくるので、ご覧になった方も多いでしょう。ちなみに16bit処理では約35兆色(実際には15bitの色を使います)という膨大なパレットを使用できるのです!  イースターエッグがなぜRAW撮影にこだわるのか?おわかりいただけましたでしょうか?もっと聞きたいと思われる方は是非お気軽にスタッフにお問い合せ下さい!!

カラーマネージメントシステムに忠実に

カラーマネージメントシステムとは?

皆さんはC.M.S.と言う言葉を御存知でしょうか?最近は「コンテンツマネージメントシステム?」と答えられることがありますが、写真の世界では全く違うものを指します。答えは「Color・Managemant・System」簡単に言うと、「モニターで見たままの色を出力することを目的とする方法論」です。これ実は相当な理論と知識と経験を要します。でも、このC.M.S.の準備なしでRAW撮影しても綺麗な色の保証は全く出来ません。

イースターエッグではRAW撮影はもちろんのこと、下記に掲げるC.M.S.理論を実践しお客様に喜ばれる写真作りを心がけています。

  • 広色域度&ハードウェアキャリブレーション対応モニターを使用
  • 月に一度のモニターキャリブレーションの実施
  • お客様納品用にはDisplay-P3ベースのデータを用意
  • 印刷タイプのアルバムではAdobe-RGBベースでデータの持つ色情報を最大限活かしています。

これら一連のルーチンは、フォトグラファー自身の学習とイースターエッグが独自のチェックを行うことで確立されています。デジタルの世界はまだまだ変貌し続けていますが、イースターエッグは常にその流れの最先端を歩んでいると自負しています。

また、かつて色域の狭かったi-MacやMacBook ProなどもRETINAディしプレイの登場で、広大な色域が再現管理できるようになった事から、画像調整や編集など、求められるCPU処理速度に応じ使い分けています。これにより場所や機器の設置場所の自由度が高まりました。もちろん、i-Macであっても、MacBook Proであっても月に一度の厳しいキャリブレーションを欠かしません。

色褪せる宿命があるからこそ

難しい事を最もらしく言うつもりはありません。 私たちイースターエッグの目的は「綺麗な写真」と「かけがえのない思い出作りのお手伝い」です。フォトグラファーとして、素晴らしい撮影できることは当たり前。しかし表現者となると、それ以上の知識とスキル、そしてたゆまぬ努力を要求されます。 中・近世の画家、いやアルタミラ、ラスコーの時代から表現者は、顔料や絵筆、タッチ法を独自に研究し、遠近法、抽象法、デフォルメーション、写実法など、常に新しい技術を習得し向上させ続けてきました。  雰囲気や気持ち、そうしたメタファーを視覚化し、新郎新婦に喜んでもらいたいと思う時に、現在に生きる私たちは絵筆や岩壁をカメラとセンサー(フィルム)に変え、それをどう駆使する事がより良いのか?を考え続けます。 つまり、撮影も手焼きもデジタルも全ては目的に向けての手段なのです。是非、イースターエッグのデジタルをご覧下さい!!

目次